求職者は安心して働ける職場を求めています。「職場の人間関係」「健康や安全への対策」は非常に重要です。
どれほど待遇が良くても、人間関係が悪い職場や、健康管理が不十分な職場では長く働くことが難しいことを求職者は知っています。
特に昨今、社員の健康と安全が重視される時代では、これらの要素が充実していることが職場選びの大きなポイントとなります。
しかし、求人票でそれをどう伝えるかは簡単ではありません。ただ「安心・安全」と記載するだけでは、具体的なイメージが伝わらないからです。
この記事では、求人票で「安心・安全な職場」を具体的に表現し、求職者に安心感を与えるためのポイントを紹介します。
こんにちは。 埼玉県で社会保険労務士として活動している高杉と申します。
私は、これまでに求人票の作成や求人サイトの構築、会社説明会の開催などを企画し、1,000名以上の採用に成功してきました。
採用に苦戦する中小・小規模事業者様の多くが、自社の魅力を十分に伝えられていないと感じています。
そうした中小・小規模事業者の皆様のために、このブログではお金をかけずにできる求人票の作成方法をわかりやすく解説していきます。
社内の人間関係が良好であることをアピールする
職場を選ぶ際、多くの人が「人間関係が良い職場かどうか」を重視します。どれだけ条件が良くても、ギスギスした雰囲気の中では働きにくいものです。
安心して働ける職場を求める気持ちは誰もが共感できることでしょう。
そんな悩みを解決するためには、職場の人間関係の良さをしっかりとアピールすることが重要です。
しかし、「アットホームな職場です」「風通しのいい職場です」といったキーワードだけでは、社外から見た時の信ぴょう性が低く、求職者への説得力は今ひとつです。
では、求人票でそれをどう伝えれば良いのでしょうか?
具体的な求職者への伝え方を説明していきます。
職場の社員構成を伝える
(記載例)課長1名(40代男性)、メンバー5名(20代女性2名、20代男性1名、30代男性1名)
求人票を作成する際、職場の社員構成を具体的に伝えることは非常に大切です。
求職者は職場環境が自分に合うかどうかを判断する際、特に人間関係や職場の雰囲気に敏感です。
特に「どのような人が働いているのか」という情報が解消だと、不安を感じやすくなります。
例えば、配置内の男女比や年齢層、役職者の年齢などを記載することで、職場にいる自分をイメージでき不安がやわらぎます。
具体的な例としては「男性5名、女性3名」「20代から40代が活躍中」「課長は40歳で社員との距離が近い」といった情報を盛り込むと、求職者が自分の立場に置き換えて考えやすくなります。
社員構成を具体的に示すことで、求職者に安心感を与え、応募の増加につながることができるでしょう。
社員の声が反映されることをアピールする
(記載例)月1回の1on1ミーティングで、提案や相談事を伝える場を設けています。
過去に「自分の意見が反映されなかった」「相談事を伝えられなかった」と感じている求職者は多数います。
社内では当たり前のように実施していることでも、求職者にとっては、その取り組みを知ることで安心感を感じることがあります。
上の例のように、定期的な意見交換会や1on1ミーティングを実施し、社員が感じている課題や提案を上司に直接伝えられる場があれば、ぜひ求人票に記載しましょう。
意見を尊重し、反映できる部分は速やかに改善に繋げることは、従業員のやる気を引き出すだけでなく業績アップにも欠かさせない取り組みです。
他にも
・匿名で意見を集めるアンケートを定期的に実施し、その結果を社内で共有し対応策を公表する
・月1回の改善提案書の提出を推奨し、提出者が評価される
など制度も、透明性が高まり信頼感が得られます。
チームワークを大切にしていることをアピールする
(記載例)毎朝の10分ミーティングで、チーム内の情報を共有しています。
求人票に「チームワークを大切にしています。」と記載しても、具体的なイメージを持つのは難しいかもしれません。
実際、忙しい職場では情報共有が十分に行われず、誤解や連携ミスが生じることがしばしばあり、求職者はそのような環境を避けたいと考えるものです。
そこで、チーム内での情報共有がしっかりと行われている職場であることを具体的な例を挙げてアピールすることが有効です。
たとえば「毎朝10分のミーティングで進捗を確認し、全員が同じ情報を共有しています」といった具体例を示すことで、職場が円滑に機能していることが伝わります。
このような情報は求職者に安心感を与え、チームワークの良さをアピールする強力な要素となります。
新入社員のサポート体制をアピールする
(記載例)新入社員の相談を受けるメンター制度を設けています。
新入社員にとって、職場環境に馴染めるかどうかは非常に重要なポイントです。
どれだけ仕事内容や給与が良くても、サポート体制が不十分だと、新人は孤立し、不安を感じやすくなります。
特に、入社直後は業務に慣れないことが多く、適切な指導がないとストレスが溜まり、早期退職に繋がるリスクも高まります。
このような悩みを持つ求職者に対しては、充実したサポート体制をアピールすることが有効です。
具体的には「メンター制度」「定期的な研修」「フォローアップ面談」などのサポートがあることを求人票で強調することで、新しい環境に飛び込む決断を促すことができます。
こうした取り組みを伝えることで、求職者に「この会社なら安心して働ける」という印象を与えることができます。
まとめ
求人票を通して社内の良好な人間関係をアピールすることは、求職者の安心感につながります。
「社員関係が良好です」と記載しても信ぴょう性がないので、具体的な社員構成や、社員の声が反映される仕組み、チームワークを重視した職場文化、新入へのサポート体制など、細かい点を伝えることで「社員が働きやすい職場」であることを効果的に示すことができます。
これにより、安心して長く働ける環境を求める人材にアプローチできます。
次回の記事では「社員の健康面への配慮」をテーマに、さらに求職者に魅力を伝える方法を探っていきます。
求職者に安心感を与え応募動機を高めるヒントになるはずです。ぜひお読みください!